初恋の行方〜謎の転校生〜
その翌朝。


一時間目の授業が始まる前のざわついた教室に、クラス委員の二人が机と椅子を持って入って来た。


私を含め、クラスのみんなが“何だろう?”と思って見ていると、委員の二人は教室内を指差しながら、“いち、に、さん……”と何かを数え始めた。


そして、

「あそこだな?」

「そうね、川島さんの左ね?」


という二人の会話が聞こえた。


急に自分の名前が出てドキッとしていたら、


「悪いんだけど……」


私の左側の席の二人から後ろの人は、全員後ろに一人分席をずらすように言われた。


「何でだよ?」


私の左隣の男子が当然の事ながらそう聞くと、


「転校生の机を置くからさ」


と委員の男子が答え、クラス中が騒然となった。


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