初恋の行方〜謎の転校生〜
振り向くと、怒ったような顔をした佐藤君が立っていた。その後ろにも男子が二人……


名前はよく覚えていないけど、確か二人とも前に私に告白してくれた男子だと思う。そしてその二人も、佐藤君と同じく、怒ったような顔で私を見ていた。


「今日は一人?」


「あ、はい……」


「ふーん、ちょうどいいや。ちょっと話があるからあっちへ行こう?」


そう言うと、私が返事をする間もなく、佐藤君は私の腕を掴んで引っ張った。


「話ならここで……」


と私は言ったのだけど、もう一人の男子に背中を押され、私は強引に体育館の裏に連れて行かれてしまった。


そこは中庭からも、学校の外からも見えない死角になっていて、私は身の危険を感じていた。


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