初恋の行方〜謎の転校生〜
三人の男子は私を体育館の壁に押し付けるように立たせ、私を囲むように三方に立った。たぶん私に逃げられないように。


「アンタさ、好きな男がいるって言ったよな?」


佐藤君が顔を近付けてそう言った。

(話って、その事なんだ……)


「そ、それは……」


私が言い淀んでいると、違う男子が


「俺にもそう言ったろ? だから誰とも付き合わないって言ったよな!?」


と大きな声で怒鳴り、思わず私はビクッと肩を揺らした。


「あれは嘘だったのかよ?」


更に別の男子から言われ、


「う、嘘じゃありません」


と、私はやっとの思いで言った。


「じゃあ聞くけど、あの青蘭の転校生がその男だってか?」


「はい。あ、いいえ……」


私が答えに困っていると、


「てめー、ふざけんなよ!」


という怒鳴り声と共に、私はお腹に衝撃と痛みを覚え、体が前にガクッと折れた。


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