初恋の行方〜謎の転校生〜
悠人と隼人
私はビクッとすると、膝の裏に手を差し込まれ、あっという間にまた体が浮いていた。


「ちょっ、柏木君……?」


「大人しく、俺の言う通りにしろ」


強い口調でそう言われ、私は彼に抗う気持ちをなくしていた。


柏木君は私をベッドに運ぶと、そっとその上に降ろしてくれた。


羽毛の掛け布団はふわふわで、ベッドは適度な柔らかさだ。


私はベッドにお姉さん座りをし、柏木君を見上げると、彼は表情のない顔で私を見下ろし、一言、こう言った。


「脱げ」 と。


いきなりそんな事を言われるとは思ってもみなくて、どうしてよいか分からず、呆然としながら私は彼を見上げていた。


「どうした? すぐに暖房が効くから、寒くはないはずだぞ」


柏木君はそんな事を言ったけど、そういう問題ではないと思う。

どうしよう……


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