初恋の行方〜謎の転校生〜
「早く脱げよ。俺も脱ぐし」


そう言って柏木君は上着をパッと脱ぎ、後ろのソファーに放り投げた。


「わ、分かりました」


私は柏木君の気迫に押され、“分かりました”と言ってしまった。

そして上着を脱ぐと、柏木君が伸ばした手に上着を渡した。


柏木君は私の上着もソファーに投げると、更に私を見下ろした。


「これも脱ぐんですか?」


破れて胸元がはだけたブラウスを掴んでそう聞くと、

「もちろん」

と言われた。


震える指先で袖のボタンを外し、柏木君に目をやると、彼もワイシャツの袖のボタンを外していた。


ブラウスの前の、下の方の残ったボタンを外す時は、柏木君が見てると思うと、心臓が破裂するほどドキドキした。


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