初恋の行方〜謎の転校生〜
柏木君の、たぶん指で腿を撫でられ、体がビクッと反応した。


「悪い。痛かったか?」


“痛い”?
確かに痛みもあったけど、それだけじゃないと思う。私の体全部が、過敏になっているのだと思う。


だから次にお腹を触られた時も、全身を電流が走ったように、ビクンと体が跳ねてしまった。


これからどうなるんだろう。何をされるんだろう。

怖さと、期待とが入り混じった複雑な心境だった。


柏木君はこういう事、きっと慣れてる。だから彼に任せよう。

初めてが、柏木君でよかった。


あ、でも……

悠人くん、ごめんなさい。
私は悠人君の事が今でも好きなのに、あなたにそっくりな柏木君に、どうしようもなく惹かれてしまうの。

似てるのは顔だけなのに。
ごめんね。ふしだらな女で。


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