One STEP
舞台袖から寺原先輩が跳び出してきては、ふわりと微笑んで言葉を紡ぐ。
「なんていい天気なのでしょう」
白雪姫の寺原先輩。
足を進めると共に白いスカートがふわりと柔らかく揺れる。
誰もがそんな寺原先輩に見入っていた。
綺麗に微笑む先輩。
とても綺麗で、あたしもそんな先輩に見惚れていた。
隣の琴子なんて興奮しすぎで目を見開いたまま停止中。
あたしも琴子は似たようなもんだった。
いや、もしかするとここにいる全員がそうかもしれない。
透き通りそうな白い肌。
ふわりと揺れる真っ白いスカート。
長い黒髪も一緒に揺れる。
とても幸せそうなオーラを放つ先輩。