One STEP
お姉ちゃんはあたしの隣の部屋。
もちろんこんな暴れたらお姉ちゃんの部屋まで響くわけで。
「いっ、今は我慢してよ!!」
あたしはベチャっと床に座り込む。
お姉ちゃんのかなり怒っている顔を見て、力がすべて抜けた。
ありえないほど恐いんだもん。
本当に鬼の形相って言葉がピッタリ。
「明日締め切りのレポートやってんの!!怒ってるってのは分かったから静かにして!!」
そう一方的に言うと、バタンっと凄い音をたててドアが閉まった。
うぅ…
あたしは床に張り付く。
暴れたいのに暴れられない。
叫びたいのに叫べない。
イライラはまだ消化されていない。
お姉ちゃんのばーかッ!!!!
ばかばかばかばか。
みんなバカ―――ッ!!!!