One STEP
あたしは握ってある枕を壁に叩きつけた。
ダアンっと響く音。
その1秒後にダアンっと再び響いた音。
「ひっ?!」
どうやら向こうからお姉ちゃんが何かで壁を殴ったらしい。
あたし以上に音が響いた。
情けないあたしは怖気づいてしまった。
今日くらい暴れてもいいじゃんかっ!!
この不安定な気持ちがモヤモヤ残ったまま。
あと1時間はあれをやっていないとモヤモヤが消えない。
いや、今回のは今までにないくらいのイライラ。
消えるか分からない。
暴れられない今、もう寝るしかない。
寝て忘れるのは不可能。
だけど寝るしかない。
こうなったら昨日のことなんてきっぱりさっぱり絶対忘れてやるんだから。