One STEP
急にシュンと静かになったあたしの心が読めたのか、先輩はダンボールを地面に置いて、ゆっくりと顔を上げた。
「いいから、来いよー」
その声には何か、あたしを安心させるものがあった。
ねぇ藤田先輩…どうしてそんなにあたしに構うんですか…?
どうしてあたしに話しかけたの…?
あたしに…魅力があった…?
それともやっぱり…誰でも…よかったの…?
「早く!」
ちょっと荒くなった声。
あたしはビクリと反応してしまった。
「………」
なんであたしが…