One STEP
そんな光景を見ていた柳沢先輩が冷ややかな声で、
「太るぞ」
なんて呟いたもんだからこりゃ大変。
ピッシャアァァァ―――!!!!!
落雷の音が聞こえた気がした。
次の瞬間には事は動いていた。
「柳沢ムカつく―――ッ!!!!!」
シャーっと、爪をたてて柳沢先輩に飛び掛る。
噛み付きそうなオーラを放ちながら。
まるで威嚇中の猫…
「うっわ!来んな来んな!!」
逃げるが勝ち。
まさにそんな感じで部室から飛び出していった柳沢先輩。
その後に続くように、夏沙先輩は柳沢先輩を追いかけて行ってしまった。
残されたのは、あたしと藤田先輩と寺原先輩と例の先輩4人だけ。