One STEP
なになに…?
次はなに…?
「一年生!待ってましたぁ!」
はぁ?
本気でここから逃げたい。
まじこの人危ない。
変なオーラに、飲み込まれそうで恐かった。
ソイツの言葉から、あたしの目の前にいるこの男の人は先輩だということが分かった。
先輩はにっと口角を上げた。
そして胸を張ってこう言った。
「ぜひ演劇部に!」
は?
あたしはなぜかスマイル。
スマイルと言っても片方の口角だけつり上がった状態の、スマイルとは言えないスマイルだ。
あたしが演劇部?
…なぜ?
あたし帰宅部希望なんですけど…。