One STEP
「?」
「いーやぁ、本当にありがとうね香澄っ!!!!!」
とてつもなく、嬉しそーうな琴子。
一体何が何だか分からなくて、あたしは戸惑っていた。
………………。
うん。
ありがとう、分かった。
十分分かった。
だからね?こ…この手、を…
ぎゅーっと。
あたしの腕を雑巾絞りしそうな勢いで握り締めている。
まじ痛すぎて涙が出てきそうだ。
今にも零れそうな、琴子の瞳に浮き上がる涙。
あたしの方が泣きたいんですけど?!