One STEP
「でーきたぁーっ!!!」
その大きな声で、あたしの眠気は一気に吹っ飛んで行ってしまった。
慌てて上半身を起こす。
な…なんだぁ?
「はいはい、みんなみんな起きて!!重要な会議を始めるよー!!」
なんだかテンションの高い藤田先輩。
隣では寺原先輩が面白そうに微笑んでいる。
そうだった。
これから会議がどーので、あたし達は集められたんだ。
すっかり忘れていた。
動くのがかなりダルイ。
もうずっと寝ていたい。
だがそういう訳にもいかない。
みんなダラダラと椅子に座る。
藤田先輩はみんなが椅子に座ったのを確かめて、ホワイトボードに何かを書き出した。
〝夏休みの計画〟
とてつもなく綺麗な字。
達筆だった。