One STEP
だが、あたしの考えはとてつもなく甘かった。
理由は分からないが、なぜかいつもの2倍以上の距離を走った。
みんなヘロヘロ。
あたしもヘロヘロ。
あたしは以前よりもちょっぴり体力がついたものの、まだまだだ。
体力や気力が一気に持っていかれた。
うぅ…暑い…カキ氷食べたいよぉ…
「みんなそんなんで海に入れるのかー?」
涼しそうな顔をして、笑っている藤田先輩。
さすがだと思った。
ぜんぜん疲れていないみたい。
きっとあたしの顔は死んでいるに違いない。