One STEP
「柳沢先輩…?」
「…成功。」
なんだか、後ろにドス黒いオーラが見えた気がした。
えぇ?!
あたしは口元を引きつらせた。
何が起こった…? なんて考えていると、
「ぶっわー!!呼吸ができなかったじゃんかーッ!!!」
あたしの少し遠くからブワっと顔を出して叫ぶ夏沙先輩。
あら。
あんなところに。
柳沢先輩は満足そうににやりと笑う。
「ふっふー見たか俺の必殺技を」
そういうと夏沙先輩は片手を高く頭上に上げて告げる。
「面白ーい!!柳沢っもう一回っ!!」
これまたポーイと簡単に投げられた夏沙先輩。
バッシャーンっと水しぶきが舞う。