One STEP

赤黒模様は恋模様





「も…もう無理」



そう苦しそうに言って唸り、ブルーシートの上に勢いよくバタンっと倒れたゆた先輩。


その隣ではすでに八木先輩がお腹を抱えて丸まっている。



どんどんダウンしていく中、あたしは何とか頑張り中だったりする。



「なんか…味がしなくなってきた…」



「…香澄ちゃんの気持ち分かるよ分かる。俺も…そろそろやばい…」



そよそよと流れていく風。


この家は風通りがとても良い。


日陰はかなり涼しくて気持ち良い。



そんな心地良い風がちょうど通り過ぎる絶好の場所にあたし達はいた。



デッカイ庭のデッカイ木の下に置かれた10人掛けの手作りの机と椅子。


いつも最初はちゃんと8人座っているのに、30分を過ぎると座っているのは3人だけになる。


もちろんその3人とは、あたしと慎也先輩と夏沙先輩。




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