One STEP



あたしはそんな先輩の行動を見て、硬直するわけで。



「せっ…先輩?!」



それは絶対ダメだと思う。


というか、ダメとかそんな問題じゃないよね?!


ワタワタと不安なあたしに対し、先輩はいとも簡単に七味唐辛子をミキサーに向けてふり入れた。



それも何度も何度も。


まるで何かの罰ゲームを作っているかのように。



ツンっとした臭いがあたしの神経を刺激する。


あたしは小さく鼻をつまんだ。



小ビンから、赤やオレンジの粉が舞い落ちる。


スイカの赤とは違う、もっとキツイ赤。


スイカの色がどんどん変わっていく。



あたしは唖然として言葉を失った。




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