One STEP
「!!」
あたしは慌てて上向きになる。
先輩も上向きになったのが分かった。
あたしは深呼吸を繰り返し、なんとかしてこのウルサイ心臓を静かにしようと試みる。
せ…先輩も起きてたんだ…
「なんででしょう…?疲れているはずなのに、眠れないんです」
「そっかー」
すると、先輩はつんつんとあたしの肩を突いて顔を上げた。
あたしは何だろう?と思いながら、先輩と同じところを見る。
部屋の隅っこ。
よく見ればドアがある。
あんなところにドアなんてあったんだ。
どこに繋がってるんだろう?