One STEP
「じゃあ…ちょっと外の空気吸ってきます」
「ん。いってらっしゃい」
あたしはみんなを起さないように静かに立ち上がった。
向かうは隅っこのドア。
美空先輩がいるベランダへ。
ドキンドキン。
かなり緊張する。
いつかちゃんと話さないといけないと思っていた。
いつまでもこんな微妙な関係じゃいけないと思っていた。
けど今?!
あたしはまだそんな勇気はない。
第一言いたいこともイマイチ自分自身分かっていない。
しかしこのドアを開ければ待つのは先輩。
逃げることはできない。
布団には戻れない。
あたしは意を決して、ドアノブに手をかけた。