One STEP



それはちょっと数分前。



朝のホームルームが終わり、一息ついた時だった。



廊下が少しざわついてるのは分かった。


だいたいこういうパターンの場合は、誰かカッコいい男子がいてそれを騒いでいる女子で溢れ返っているんだろう、と軽く考えていた。



しかしそのざわつきの中心は男ではなく女だったのだから驚きだ。


その女の人は騒ぐピーポーに笑顔を振りまきながら、あたしの教室のドアの前で止まってはを見渡した。



「………、」



え…?



不意にバチッと重なった視線。



その女の人はスタスタと周りの視線などお構いなし、臆することなくあたしの教室へと入ってきた。



想定外。



そのままなんとあたしの机の前へやってきた。




え…あ………え?



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