One STEP
「こんにちわ」
扉を開け挨拶を済ませると、
「楽しそうですね!一体何をやってるんですか?」
あたしは机の上に鞄を置き、先輩たちが集まるホワイトボードの前まで駆け寄った。
先輩たちの間から白い紙がちらりと見える。
「かすみーんっ!!」
夏沙先輩はキラキラと輝かせた目であたし名前を呼ぶと、駆け寄ってきた。
あたしはビックリして数歩後ろに後退する。
な…なんだろう…?
胸騒ぎがする。
なんだろう、この変な感じは。
嫌な汗がゆっくりと背中を流れていく。
あたしは小さく生唾を飲み込んだ。