One STEP



先輩の言葉がゆっくりとあたしの中に染み込んでくる。


あたしの心は先輩で満たされる。



そして思う。




やっぱり先輩が好きだ。




あたしは足を止めて先輩をしっかりと見つめた。



あたしより10センチ以上高い身長。


必死に先輩の目を見た。




「先輩、あたし…頑張ります」




頑張る。


やるだけやってみる。



だから少しだけ…少しだけなら…いいよね?




「ちょっとだけ…パワーをください」




あたしはゆっくり先輩の右手をとって、ぎゅっと両手で握った。



< 373 / 528 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop