One STEP
心は演技に表れる。
あたしはどんな風に観客の人たちから移るんだろう。
みんなのようにキラキラしたい。
自信満々で臨みたい。
演劇部に入って良かったとここで改めて思った。
これからは幸せに溺れてるだけじゃだめ。
文化祭まで、あたしは主役として恥じないように頑張って練習をしなくては。
「はいはーい、一件落着ということで、ランニング行きますよ~」
慎也先輩の掛け声に、みんなが一斉に立ち上がった。
辛くなったら、少し羽を休めたっていい。
休憩して、また飛び立てばいい。
あたしはまたここから始めればいい。