One STEP
お相手は王子様
「と、いうことで」
弥生先輩もあたしも復活。
これから始める〝ストーリー〟について話し合い中。
机の上には1人1人印刷された台本がある。
かなり本物みたいでわくわくだ。
一体どんなストーリーなんだろう。
なんと、いつもストーリーは弥生先輩が考えているらしい。
ストーリーなんて、そんな簡単に書けるもんじゃないよね?
やはり弥生先輩は只者ではない。
「今回は香澄ちゃんと藤田くんの2人メインで行くんだけれど」
「えっ?!」
みんなが一斉にあたしを見た。
あたしはきょどりながらも「なんでもないです」なんとは平然を装った。
え?!
あたしと慎也先輩メイン?!