One STEP
「ねえ、何がしたいの?」
ハタ。
あたしはピタリと動きを止めた。
落ち着いてドアの方を見たら、お姉ちゃんが気味の悪い物でも見ているような目でドアから顔を覗かせていた。
あたしは枕を抱えたまま、床に寝転がっている状態。
お姉ちゃんの顔は引きつっていた。
「妄想中?邪魔して悪かったわね」
「ちっ…違う違う!!!」
部屋を出て行こうとするお姉ちゃんを、なんとかして部屋に引きずりこむ。
お姉ちゃんの手には巨デカプリンが2個あった。
これを持ってきてくれたんだな。
あたしはお姉ちゃんの手からプリンとスプーンを奪い取った。
「ん~プリン久しぶり」
お姉ちゃんは何か言いたそうな顔で、しょうがなくあたしの部屋に入ってきた。