One STEP
「へぇー面白い。これ書いたその先輩はスゴイね」
「だよねぇ。すごい完璧ですごい先輩なんだよ」
お姉ちゃんは台本から顔を上げ、面白そうに微笑んだ。
そして言うのはこの言葉。
「んで?香澄は何役なの?」
ブ――――ッ!!!!
あたしは一気に噴出してしまった。
さ…さすがお姉ちゃん。
鋭いったらありゃしないんだから…
「あはは!!香澄って本当嘘つけないよねぇ~どうせこのリノアって役なんでしょ?」
やはりお姉ちゃんは何でも見透かしてしまう。
バレてしまったあたしは、恥ずかしくて顔を真っ赤にして俯いた。
でも…この前みたいに爆笑しない…?