One STEP
「へぇー主役ね。すごいじゃない」
「…ありえないよ。まさかの展開だもん」
あたしは最後の一口を口に入れた。
お姉ちゃんは後ろに手をついて、ゆっくりと天井を向いた。
目を瞑って、小さく息をはく。
「頑張るんでしょ?」
透き通ったお姉ちゃんの声。
「もちろん…頑張るよ」
そう全ての気持ちを込めて言ったら、お姉ちゃんは笑って頭を撫でてくれた。
頑張るよ。
慎也先輩とだって…ラブラブシーンを演じてみせるもん!