One STEP
大好きな人と過ごす。
こんな些細な時間がとても好き。
「先輩、あたし時間間違えてたみたいなんですけど、何時からでしたっけ?」
そう先輩に質問したが、先輩は曖昧に言葉を濁しながら言う。
「えーっと、30分から?」
おいテキトウだな、なんて思いながら、先輩らしくて笑えた。
「まぁ、みんな集まるの早いから早く行かないと怒られるかも~」
「そ…そんな余裕で大丈夫なんですか…?」
大丈夫大丈夫。
先輩はそう余裕そうに言って、ドアノブに手をかけ扉を開けるなり声。
「おっそーいっ!」
あたしは唖然として言葉を失ってしまった。