One STEP
「…はぁ…っ…は」
荒い息だけがしっかりとあたしの中で響く。
あたし…どうしちゃったんだろう…
頑張るって…ちゃんと成功させるって決めたのに…
「ちょっと休ませて、落ち着かせた方が良くない?」
「顔真っ青だよぉ…かすみん平気っ?」
頷くことすらできなかった。
あぁ…あたし見捨てられちゃうかな…
こんなにもできない女なんて思わなかったって思われるかな…
もう…必要じゃなくなっちゃうかな…
悔しかった。
どうしてこんなにも自分は何もできないんだろう。
自分が凄く嫌になる。
何をやっても中途半端。
やはりあたしに何かをやりとげるのは不可能なんだろうか。
けれどそんなこと思いたくないという自分がいることに、少なからず前へ進もうという気持ちが生まれる。