One STEP
あたしとリノア
アリアはユウヘイが好き。
それを知っていても、好きになってしまうリノア。
好きになってはいけないなんて、百も承知。
それでも諦めることができない。
「難しい…」
リノアの気持ち。
分からない。
ユウヘイが好きなことは分かっている。
どうしようもなく好きな気持ち。
今のあたしみたいに。
彼女がいても、諦めることができない。
最悪な女?
それは違う。
あたしは枕を抱えたまま、何度も何度もベットの上を転がる。
もちろん右手には台本。
もう軽く5回は読み終えたところだ。