One STEP
繋がる仲間の輪
えーっと…確か4時体育館集合だったよね。
あたしは時計を見上げ、今度は遅刻しないようにあたしは早めに教室を出た。
ドキドキと鼓動が早い。
緊張する。
あたしは早足で階段を下りていく。
そんな時、あたしの名前が聞こえた気がして足を止めた。
覗き見なんていけないと分かっているけど、身を乗り出して階段下の踊り場を見てしまった。
そこにいたのは弥生先輩と慎也先輩。
そして女教師だった。
確かあの先生は演劇部の顧問の先生だったような…。
いい話をしているようなオーラではない。
ドクン、っと心臓が嫌な音をたてた。
「だからあたしは…」
「何回も聞いているだろ?!どうしてあの1年なんかを主役にした?一体何を考えているんだ?」
俯く弥生先輩。
慎也先輩は何かを言いたそうな顔で唇を噛んでいる。