One STEP
「あーっ!!もうっ遅いからみんなで探しに来ちゃったじゃんかぁー!!」
「あれ?なんか荒木泣いてねぇ?」
「もしかして慎也先輩が泣かせたんっすかー?」
「うーわぁーお!慎也先輩ってそんな人だっけー?!」
「……一体何があったんだか」
違う。
こんなにもたくさんの人たちがゴールで待ってくれていたんだ。
目の前にはみんなが立っていた。
それぞれの笑顔で。
本当の笑顔で。
そうか。
ゴールはここだったんだ。
あたしが目指した場所は―――ここだったんだ。