One STEP



「あーっ!!もうっ遅いからみんなで探しに来ちゃったじゃんかぁー!!」



「あれ?なんか荒木泣いてねぇ?」



「もしかして慎也先輩が泣かせたんっすかー?」



「うーわぁーお!慎也先輩ってそんな人だっけー?!」



「……一体何があったんだか」




違う。


こんなにもたくさんの人たちがゴールで待ってくれていたんだ。



目の前にはみんなが立っていた。



それぞれの笑顔で。


本当の笑顔で。



そうか。


ゴールはここだったんだ。




あたしが目指した場所は―――ここだったんだ。




< 464 / 528 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop