One STEP
「はい…」
「まっそりゃーそうだよな」
あたしは小さく頷く。
慎也先輩はあたしを落ち着けるかのように、優しく頭を撫でてくれた。
あたしは小さく息を吐く。
落ち着くこの温度。
心がゆっくり和んでいく。
「先輩…ラストシーン…上手くいきますかね…?」
「いかなきゃでしょ?絶対成功させるんだから」
そうですよね。
あたしは消えそうな声でそう呟いた。
明日。
明日…かぁ。
あっという間だったなぁ。