One STEP
始まるんだ。
これから、あのステージで発表するんだ。
大勢の前で。
あたしはリノアとして。
やはり考えるだけで恐くなる。
小刻みに震えてしまう。
けど、きっと平気。
あたしには仲間がいるんだもん。
1人じゃない。
みんなが傍にいてくれる。
それがパワーになって、あたしを勇気づけてくれる。
だから、大丈夫。
あたしも先輩たちの後に続くようにして立ち上がった。
始まる。
これから。
あたしの幕が―――音をたてて開いた。