One STEP
今、大好きな人が隣にいる。
そんな小さなことがすっごくすっごく幸せ。
こんなに大事な気持ちを貰った。
たくさんたくさん、大切なことも教えてもらった。
先輩たちからはたくさんのことを教わった。
〝ありがとう〟なんて、そんな言葉じゃ言い表せない。
宝物が、たくさんたくさんできた。
「…目瞑って」
「え…?」
瞬間、唇が重なった。
「…目瞑ってって言ったのに」
そう言って、そっぽを向く先輩。
あたしは口をパクパクと開閉させたまま硬直してしまった。
「いっ…言うの遅すぎます!!状況が全く理解できなかったです!!」
あたしは恥ずかしくて俯いた。
先輩は面白そうに笑っている。