One STEP
「俺柳沢って言うんだけど。あ、演劇部の2年ね」
まさかのきた演劇部ッ!!!
ドッキリと高鳴る鼓動。
どうしてみんながみんなあたしの元にくるんだろう。
あたしはそこで1つ思った。
演劇部は、真面目な方が多いのかな?と思った。
藤田先輩よりは少し着崩している制服。
髪はワックスで少し立たせているみたいだけど、やっぱり他の人に比べればぜんぜん比べ物にならない。
なんだろう…?
入ってくださいとかかな…?
こうなってくると話は見えてくる。
当たり前だ。
あたしはそこまでバカじゃない。
あたしは返す言葉を考えた。
やっぱ先輩だから無理ですなんてハッキリ言えない。
あたしは部活に入ってはいなかったけど、ちゃんとそういう上下関係は分かっているつもりだ。