One STEP
ちょ…ちょっと待って…?
何度も頭の中でリピートされる、先輩の言葉。
〝ごめんね。可愛い子が好きなんだ〟
…あたしは可愛くないってことですかッ?!
確かにそのとおりですけど!!
可愛くないですけど!!
そうなんですけど…さ?!
かなりのショック。
それこそ落雷なんて非じゃない。
まさかこんな言葉でフラれるなんて、全く考えてもいなかった。
先輩がそんなに外見重視だったなんて…。
そんな酷い言葉で女の子をフルなんて…。
あたしっ!!
男見る目ないッ!!
どうしてみんな顔なんだ!!
顔より性格を見ろよ!!
口に出せない言葉を心の中で叫ぶ。
結局みんな顔重視なんだ。
そうだそうだ。
「~~~~…っ!!!」
ムカついた。
何事もなかったかのように去っていく先輩の背中を、いつまでも鬼のような形相で睨み続けた。
このくそ男ーッ!!