真実の書
「あ・・・私、各務有香です」
「有香ちゃんね。電話番号は」
そこまで言って大丈夫なの・・・?
不安だったけど、このブレスレッドが何なのか分かるならどうなっても構わない!
私は吉田さんに訊かれたことに全て答えた。
「ありがとう。何かあったらこの番号に電話をください。
私達からも連絡が来るかもしれないけど、私は味方だからね」
吉田さんは前髪を掻き揚げて、にっこり笑って去って行った。
その顔は、とても綺麗で優しかった。