真実の書

「樹・・・?」

「アイツ何か今日変じゃね?」

「いつもはあんな声あげたりしねぇのになぁ」

状況が把握できない。


「ね、ねぇ・・・どうしたの?」

女子の中には泣いている子も居た。

「樹くんが変なの・・・どうしよう!」


女子はハンカチで涙を拭っている。


(樹が変・・・?)


偶然だろうか、

ブレスレットの填まっている右手首が、ほんの少し疼いた。
< 21 / 23 >

この作品をシェア

pagetop