真実の書

【樹】

「疲れてるみたいね。少し寝れば治ると思うわ」

「はぁ・・・」


俺は保健室に居た。

保健の馬渕先生はベッドの上の掛布団を敷くと、俺に言った。


「疲れてるでしょ。昨日何時に寝た?」

「えっと、11時くらいだと思います」

「そう・・・寝不足は良くないからね」


馬淵先生は俺の体を支えながらベッドへ誘導してくれた。

でも変なことに、さっきまで聞こえていた「声」は聞こえなかった。


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