長身小動物系女子!
そう。
今見た光景は高明高校では日常的なことなのである。
彼(飼育員)が彼女(小動物)を追いかける。
彼(飼育員)が彼女(小動物)に説教をする。
彼女(小動物)が彼(飼育員)の後ろをついてまわる。
至ってよく見かける光景なのだ。
最初こそ訝しげな視線を送っていた生徒・教職員であるが、
今ではすっかり「またやってるよ。元気だねぇ。」と言う感じの雰囲気である。
「うーん。
ところで、彼らの間に恋って芽生えるのかなぁ・・・。」
「どうしたの委員長?」
思わずでた呟きをクラスの窓から身の乗り出していたクラスメートに聞き取られた。
なんでもないよという意味をこめて微笑みながら首を左右にふる。
できれば芽生えなきゃいいな、
なんて僕もあの小動物っぷりに少し絆されてしまったらしい。
小さく苦笑をこぼし、
彼女の登場によって止まっていた歩みを再び始める。
高明高校の有名人小路 巴(小動物)と港 雄介(飼育員)は今日も元気です。
(待てぇぇえええ!!)
(やーー!!まだ追いかけてきてるぅぅう!!)