お 姉 ち ゃ ん 、 ば い ば い 。
「ユリを忘れるなんて、できるわけねぇじゃん」
フッと笑うユウヤ。
「違うよ」
ユウヤがこっちを見る。
「忘れるなんて私もできないもん。要にさ、お姉ちゃんはアンタの悲しむ顔を見たくないわけ!泣く顔より笑った顔のほうが見てて幸せじゃん」
ユウヤを抱きしめる。
変な意味はない。
ユリという、大切な人を失ったことを共有するもの同士。
あぁ、そっか。
私もお姉ちゃんが大好きだった。