お 姉 ち ゃ ん 、 ば い ば い 。
そう言い、走り出す。
お姉ちゃんとユウヤは、私の憧れだったから。
ーだから後悔はないよ。
ユウヤを好きになってよかったし、これからも想い続けるだろう。
でもお姉ちゃんとユウヤが付き合っててよかった。
毎日辛そうだったお姉ちゃんに笑顔をくれたのは、紛れもないアンタだよ…ユウヤ。
大きな音が鳴り響く。
それと同時に動き出す車。
曇ってはいるものの、雨はいつの間にか止んでいた。
ー私は車には乗らなかった。
乗ったら、我慢していた涙が溢れそうで。
私は泣いちゃいけない気がしたから。
辺りを見渡すとみんな泣いていた。
でも私は泣かない。
ーいつの間にか横にいたユウヤもだ。
「「愛してたーッ」」
2人で思い切り叫んだ。