恋の相手―…*短編集
「はやくしないと、遅刻しちゃうよ?」
「はいはい。」
ほんとにだるそうなんだから…。
「お前さ、毎朝来て飽きねーの?」
その問い掛けに、あたしは笑顔で「うん!」と答える。
「はぁ…そういうとこだけ尊敬するわ。」
頭にポンっと手を置いてくる侑希にドキッとしてしまう。
小学生からの仲だけど…ほんと成長したよね、うん。
「おい、何ボーっとしてんの?置いてくぞ。」
そう言われ、慌ててついて行く。