恋の相手―…*短編集


「はぁ…」


お弁当を食べ終え、廊下でウロウロするあたし。


今日何回目の溜め息なんだろうな。



「あれ…せんせーっ」



ふと、後ろから声を掛けられる。


「なーにやってんの?」


ヒョイと顔を覗き込んでくるのは、隣のクラスの松坂(まつざか)くん…だったような気がする。



「松坂くん…こそ。」


「先生いるから来ちゃった!」


子犬みたいに笑う松坂くん。



「来ちゃったって…」


「ね、先生さ彼氏いんの?」


いきなり目つきが変わる松坂くんにビクッとしてしまう。



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