恋の相手―…*短編集
「ねぇ…先生さ、なんかあった?」
急にそんなことを言われ思わず目を見開く。
「…いきなり、なに…?」
「いや、なんか表情違うなーと思って。」
いつも通りにしてるつもり。
けど、それはつもりであって…わかる人にはわかるのかな。
「っ。特になにもないよ。ほら、前向いて!」
無理やり頭を黒板に向かせる。
「…俺に頼ってもいいからね。」
「遠慮しときます。」
年下に頼るなんてまっぴら!
てか、生徒なんだからそんなことできるわけないじゃんね。