恋の相手―…*短編集
「…え?」
「うっせぇんだよ…何が授業中だよ?」
須藤くんの冷たい目。
思わず身震いしてしまう。
「…俺が、俺がどれだけお前のこと好きだと思ってんだよ!?」
壁と須藤くんに挟まれ身動きできない。
「分かってくれよ…」
苦しそうに顔を歪める須藤くんに、何故だか胸が痛くなる。
「けど…あたしたち…」
「生徒と先生だから何だよ!?」
バンっと壁を殴る須藤くん。
反射的にあたしの体がビクッとなってしまう。
「…ごめん。」