世界一可愛いお姫様





「・・・・ほんとごめんって。
だけど甘い物ばかりじゃ体に悪いから!
ちゃんとコロッケパン食べなよ。」


あたしはそれなりに全力で怒ったつもりだったのに。

空はけろっとしていて、投げつけたコロッケパンを机においた。


「明日は絶対に生クリームイチゴパン買うから。」


空は優しくにこっと微笑むと、あたしの頭を撫でて教室を後にした。



「いやー。ほんっと、空君優しいね!
あんな彼氏今時いないよ?
このままだと、いつ振られるか分かんないよ。」


一部始終を見ていた唯花はまたも呆れた顔であたしを見た。


分かってる。
確かにさっきのは完全にあたしが悪い。

だけど、あたしの目を見ようとしない空も悪い。






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