世界一可愛いお姫様





「日がたつのって早いね!
あたし、トイレ行ってくる。」

「は?・・・・行ってらっしゃい」

唯花は「???」って感じであたしを見ていた。



去年は、あたしももうちょっと素直だったのに。


ほんとはあたしがわがままなの、知ってる。


だけど空に大事に思われたいんだもん。



「あ!空くんだ!おーいっ」



ボーッと廊下を歩いていると、昨日の3年生が
窓からグラウンドを見つめていた。


「空くん超かわいくないっ?」

「うわ〜、あんたマジじゃん。」

「だってあんないい男いないよ!?
あ、こっちに気付いた!」


グラウンドにいた空は3年生に気付くと、
ペコっと頭をさげて、少しはにかんだ。



・・・・何よ。でれでれしちゃってさ。






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